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原料米

yamada日本酒の原料となるお米。

基本、どんなお米でも日本酒の原料として使うことは可能です。食用米のコシヒカリやササニシキで造ったお酒もありますよ。チャレンジです。農家の人も蔵元も、チャレンジしてます。

しかし一般的には、やはり酒造り向くお米を使います。
酒造りに適したお米で、下記のような条件にあてはまる米を酒造好適米といいます。

酒造りに適したお米の条件(酒造好適米の特徴)

まず米粒が大きく、粘りが強いこと。

お米の外側には、たんぱく質や脂質が多く含まれています。中心部はでんぷん質が多くなります。たんぱく質や脂質は多すぎるとお酒に雑味が入ってしまいますので、外側を削ります。一般酒で精米歩合は80%(外側20%を削る)、大吟醸になると精米歩合は50%(外側50%を削る)以下まで削ります。

このとき粘りが強い米は、割れにくいんですよ。

次に、心白があること。

お米の外側は半透明で、中心に白い部分があります。白い部分が透けて見えますよね。この白い部分を心白といいます。食用米にはないんですよ。

心白はでんぷん質の密度が疎状態。隙間が空いているので光を乱反射して白く見えるんです。

こういうお米を蒸すと、外側が硬く粘りがあり、中は柔らかく仕上がりやすくなります。この状態を「外硬内軟」と呼んでいます。seiai

外硬内軟の蒸米は、非常に酵素力の強い、いい麹米になります。柔らかい内側に向かって麹菌の菌糸が深く食い込んでいき、糖化酵素やたんぱく質分解酵素、さらには微量ですが香気成分、などを麹米の中に蓄えこむことができるんです。

主な酒造好適米

たくさんたくさんありすぎて、紹介しきれませんので、とりあえず超有名(自分的に)なものを紹介します。
ボチボチと増やしていきますわ。

山田錦

山田穂と短稈渡船の交配により、兵庫県で開発されました。米粒が大きく、心白も大きい、たんぱく質が少ない、割れにくい。酒造好適米のすべてを完備しています。なので、出来上がった酒質が良い。ということで全国の蔵元から引っ張りだこ。現在、酒造好適米のNo1の地位を確立しています。

全国新酒鑑評会に出品されたお酒は、ほぼ山田錦を使用したお酒でした。よって、山田錦を使わないもしくは山田錦の使用率50%以下という別クラス(柔道の体重別みたいな、、、)を設けたぐらいです。

これほどの人気の山田錦ですが、需要に応じて産量は増加していません。というのも、どの品種にも言えることですが、酒造好適米は食用米にくらべて背丈が高く、籾の重量が思い。ようは、倒れ「倒伏し」やすいんです。倒伏すると刈り取りも大変。機械じゃ無理。そこへもってきて、山田錦は、立った状態でも気温と湿度が高いなどの条件下で発芽してしまう「穂発芽」しやすい品種なんですよ。倒れて地面に接地したらなおのことでしょ。

なので、新たに作付しようという農家さんが現れにくいんです。

五百万石

雄町の流れをくむ酒造好適米で、新潟県で開発されました。山田錦についでNo2の座。
米粒は山田錦と比較して若干小さめではありますが、心白もしっかりあり、いい麹になります。欠点は、精米工程で割れやすいということ。高精白は難しく、50%が限界です。よって、大吟醸は作れない。。。

すっきり淡麗、フルーティーなお酒に仕上がりやすいです。

ちなみに、割れやすいという欠点を補完するために、山田錦と交配させて、越淡麗という酒造好適米が開発されました。新潟県としては、新潟の米で山田錦を抜きたいんでしょうね~。兵庫VS米どころ新潟。

雄町

岡山の「幻の酒造好適米」と言われる「雄町」。山田錦や五百万石はこの雄町の子孫です。
かつては新酒鑑評会に出品されるお酒のほとんどは雄町を使用したものでした。

しかし、この雄町は困ったことに背丈が180cmにもなる品種で、病気にも弱く、とんでもなく栽培しにくい品種でした。なので、雄町から品種改良された山田錦に、取ってかわられ、その後は衰退していきました。だから「幻」。

現在栽培されている酒造好適米の半分は雄町の子孫。すごい。
さらに、唯一の純血種。あぁだから、弱いんかな?

しかし近年、岡山県の蔵元を中心に、農家さんの協力のもとに栽培を復活させて、雄町を使用した清酒が生産されるようになってきました。
もともと、最高級の酒造米ですから、お酒の評価は高いのも当然で、モンドセレクションの最高金賞の受賞歴があります。

濃醇でしっかりした味わいに仕上がりやすいです。

八反錦

広島県の在来種である「八反草」から品種改良を重ねて育成された「八反35」をさらに品種改良したお米。
「八反35」は長らく広島県の推奨米とされてきましたが、収量が少ない・籾が落ちやすい・米粒が小さいという弱点がありました。これを克服するためアキツホと交配させて改良し、籾が落ちにくく、粒が大きい、山田錦のど大きくはないですが心白の出現率が高い、吟醸酒に適したお米になりました。

スッキリ軽やかな優しいお酒もあれば、結構、しっかりした男前のお酒もあります。

美山錦

比較的新しい品種で、その誕生方法も今時風?たかね錦の種にγ線を照射したら突然変異を起こしたものがあって、それを育成し第7世代まで個体選抜を繰り返して定着した品種が美山錦。この品種は、寒冷地でも比較的育てやすいため、長野から東北まで栽培されるようになっています。

スッキリ軽やかなお酒になりやすいかな。

酒造によく使用される一般米

酒造りに使用されるお米のすべてが酒造好適米というわけではありません。一般米の中にも酒造りに使用されるお米があります。

  • 山形 亀の尾
  • 奈良 アキツホ
  • 岡山 アケボノ
  • 香川 オオセト

これらのお米は、酒造好適米と比較すると、米粒が小さかったり、心白がなかったりと劣る部分が大きいんですが、これを上手にうまい酒に仕上げるのが、杜氏の腕の見せ所。

香川の綾菊酒造は、山田錦ではなくオオセトで勝負。全国新酒鑑評会で13年連続20回の金賞受賞歴を持ちます。杜氏の国重さんは、現代の名工という称号を受賞されています。これって、すばらしいですよね。国重シリーズとして販売されています。

地酒への回帰(地産地消)

その土地でとれた旬の食材を使った、その土地の郷土料理を、その土地で味わうのが一番美味しいといいますよね。当然、お酒もそうですよね、特に、お酒と料理は密接なつながりがあります。料理を頂きながら、お酒を頂く。逆かも。

料理が薄味な京料理なら、伏見の上品なお酒。甘い系の味付けが多い和歌山の家庭料理には、甘めの和歌山の地酒。樽に詰められた灘・伏見の酒が江戸へ、樽香がついているので濃いめの味付けの料理が合う。などなど。

さらに現在は、かつて郷土で栽培されていた酒米を復活させて造ったお酒を売り出す動きが、あちらこちらで出てきていますね。奈良の「露葉風」とか、広島の「八反草」とか。岡山の「雄町」もその範疇に入るのかもしれませんね。

このように郷土色を前面に出した酒造りの取り組みが行われ、もっともっと、「淡麗辛口主義」「吟醸至上主義」から脱却して、いろんなタイプのお酒を楽しみましょうよ。

関連する記事は、こちらです。→ 製造工程-精米

 

 

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